郡上八幡雪解けツアー

朝 5時過ぎ、夜明けを待たず 家内の運転する車で橿原神宮駅まで向かいました。今日は早春と呼ぶには早すぎる郡上八幡へ向かいます。

昨年の今日は ラク坊やインターネットで知り合った乾さんの友人と伊賀上野へ走っていました。 一年後の今日は もっと多くの方と走ることになりました。



5時50分 京都行きの急行に乗って出発です。 動き始めた電車の振動が眠気を誘い ふと気がつくと 京都が目の前でした。
京都からは新幹線で名古屋へ向かいます。 愛車はデッキに置いていたのですが 米原から乗った親子の会話、
子供:「なんやこれぇ?」
母親:「なんでも触らへんの」

やっぱり お荷物ですねぇ。

名古屋からは ワイドビューヒダです。プライベートで在来線特急に乗るのは何年振りでしょう。 幸い 臨時列車のおかげで自由席もすいており 久しぶりの旅行気分です。移り行く車窓を眺めているうちに 列車は美濃太田へ到着しました。

ここからは長良川鉄道です。 ホームに入ってきた車両は1両編成、後乗り前降りのワンマンでレールの上を走るバスというところでしょうか。
社内に乗り込むと 年配と若い乗務員二人が何やら話していました。
「・・・登録のある時は・・・」
どうも自転車に関しての話のようです。

私:「すいません。自転車の料金はいくらですか」
年配:「今年から JRに合わせていらなくなくりました」

実は近鉄もJRを見習ったのか 不要になったことを先日雑誌で知っていたのですが 関係する会社もあわせて無料になってきているようです。
今回は自転車についてはすべて無料で済みそうです。

やがてバスは、いや列車は美濃太田を出発、郡上八幡へと向かいます。
線路は右に左にと振れながら進みます。時折 沿線に梅の木が白やピンク、赤といった色を見せてくれます。

刃物の町 関や美濃紙の美濃を通りすぎて行きます。
ふと 気づくと雨がぽつりぽつりと降り始めています。天気予報では夕方までは曇りだったのですが 多少 早まったようです。
郡上八幡に近づくにつれ雨は強くなっています。 雨が降ると走るのを止めていたお天気サイクリストの私は雨具を持ってきておらず雨の中 何時間走れるかが気になっていました。



いっこうに雨は弱くなる気配を見せないままに 列車は郡上八幡へ到着しました。
陸橋を渡るところで反対側のホームを見ると cancanさんが早速カメラをこちらに向けています。で こちらもハイポーズ!

ホームを渡ると今日のナビゲータのやまだ@おやじさんを以外はすでに到着していました。とりあえず私も自転車の組み立て開始です。
組み立て終わる頃 やまだ@おやじさんも見えられ さて この雨の中どうするかということになりました。

ほとんどのメンバーが泊まりで明日も走るのですが 私は都合で日帰りの強行軍のため とりあえず市内を回り 食事の後 午後到着予定のせいのさんを迎えに駅まで戻るということになりました。

そうそう 今回のメンバーで最年長の熟年元ツーリストのせともの氏は年代物のアルプスで見えられ 一同感激と懐かしさの入り混じる気持ちで鑑賞会になっていたことは忘れられないですね。 34年前というと私は小学校へ上がった頃ですからねぇ...

そんなこんなのうちに雨の中 やまだ@おやじさんに引き連れられ出発です。
最初に行ったのは正一佐野中稲荷大明神。かなり有名なお稲荷さんでガイドブックにも掲載されるそうです。この日も多くの人が来ていました。
ここでもcancan氏の要望で私がモデルにされてしまいました。もしかすると私はこのために来たのでしょうか...

この後 いがわ小径へと向かいました。ここは市内を流れる水路の脇の小道です。
この日は掃除でしょうかおじさん達(って自分もおじさんですが)が仕事をしておられたようです。出口付近には大きな鯉が集められていましたがきっと夏場はこのあたりを泳いでいるのでしょうね。

しばらく行った橋の上で やまだ@おやじさんの解説によると 夏には飛び込みをして遊ぶ橋があるそうですが 残念ながら今は架け替え中で行けない端を眺めました。コンテストもあるそうですが 私は遠慮することにします。(以前3m位から飛び込んだことがありますが やっぱり怖かったです(^_^;)


次は見逃すことの出来ないといわれる 宗祇水。石畳の道は乗りにくいので歩いていきます。
社の下にはこんこんと涌き出る清水があり、上から飲料水や野菜を洗うなどの場所が決められており 昔の生活の知恵がうかがえました。
一口飲んでみたのですが雪解けの冷たい水を期待したのですが思ったほど冷たくなかったです。

雨も次第に強くなってきており ここらで食事をすませることとなり再び走り始めました。お目当ての場所はうまい具合に円卓が空いており 食事しながら話をするには好都合でした。 冷えた体を温めるため あったかいうどんや蕎麦をそれぞれオーダーです。
毎度のパターンで自己紹介など話は弾みます。

私は予想通りというか ウエアが雨に耐えられなくなってきており この先が不安でした。

話も弾んで 時間は瞬く間にすぎ そろそろ 駅までせいのさんを迎えに行かなければなりません。 再び雨の中を走り出すとなんと霙に変わっているではありませんか! 寒いはずです。

霙の中を走り出ししばらく行くと 突然 先行組がコンビニの前で止まります。 どうしたのかと思うと なんでも 今宵のお楽しみを仕入れるとのこと(^_^;)、この件はあまり言及しないでおきましょうね。
ここで私もビニール製のレインコートを購入、今日をしのぐことにしたのですが なんと この後 5分もしないうちに 脇が破れてしまいました。

運良く 駅の近くでホームセンターを発見、雨具と帽子を買いに走りました。この際贅沢は言っていられません。走るのに使えそうなものを購入。店先で着替えて駅へ戻りました。ううう、予定外の出費が痛い...

しかしこれで雨も怖くなくなりましたので 午後は走る気いっぱいです。

やまだ@おやじさんの奥様がせいのさんの自転車を駅まで搬送してくださりあとは せいのさんの到着を待つばかりです。
なんでもせいのさんは現在では数少ない マスプロメーカのツーリング車に乗っておられるとのことで、中身が気になるところです。
やがてホームには下り列車が到着したのですが車両には雪がついており北方面の天候がうかがえました。


せいのさん到着。挨拶をすませると 「今日 走るんですよねぇ」との声、「私今日だけなので少しでも走りましょう」と 無理やり走ることにしました。
時間と天候を考え 予定のコースを変更、堀越峠から鍾乳洞へ行くことにしました。この頃 霙はすでに雪と変わっていました。

市街を抜け 堀越峠に向かう道に入ると坂の大魔王 こたやんと自称坂馬鹿のやまだ@おやじさんは予想通り先頭を争いながら消えていきました。その後を追うようにナワ〜ルドさんも消えていきました。

回りの景色がだんだんと白くなっていきます。濡れた路面には次第にシャーベット状の雪が増えてきました。

しばらくすると乾さんが せとものさんが帰られたことを伝えてくれました。
久しぶりに走ったそうですが 雪の中 お疲れ様でした。我侭につき合わせてしまい、申し訳無かったです。


時折 通る車のしぶきを受けながら 道を登っていくとやがて峠に到着です。

天候も悪化、体調を考え鍾乳洞もパス、駅へ下りを楽しむ?ことにしました。シャーベット状の路面を注意しながら、顔にあたる雪の冷たさを耐えながら高度を下げていきます。


路面の雪も消えていき気がつくと長良川沿いの道に出てきました。後は川に沿って北上するだけです。
駅につくと列車は出た後で 次は1時間ほどあります。 着替えたあと 自転車を解体です。冷えた手先はなかなか思うように動かず ちょっと手間取りましたが程なく終了。 あとは 時間まで自転車談義です。

やがて 列車が到着、これに乗れば今日の予定は終わったようなものです。 みんなの明日の天候が回復することを願って列車に乗り込みます。
動き始めた列車の曇った窓ガラスをこすりみんなにお別れでした。


遠ざかる駅を見ながら帰路についたのですが なんと 次の駅につく前に雪は雨に変わり あたりにもそのかけらは見当たらないではありませんか。
まるで 雪の郡上八幡を見せてくれたかのような天候でした。
考えようによれば めったに見れない雪景色を見れたのかもしれません。

夕暮れの景色を見ながら、いつか また来ることを考えているうちに意識は夢の中へ消え、ちょっとハードな 日帰りツーリングはこうして幕を閉じていきました。

ツーリングレポートへ