このコーナーは パソコン通信 J&P Hotlineに掲載したレポートを紹介します。
94年9月12日掲載 |
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94年10月19日掲載 |
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94年10月22日掲載 |
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94年11月6日掲載 |
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94年11月13日掲載 |
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94年11月27日掲載 |
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94年12月4日掲載 |
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95年4月12日掲載 |
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95年5月2日掲載 |
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96年4月22日掲載 |
談山神社 |
97年6月1日掲載 |
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97年11月17日掲載 |
96年4月22日掲載 |
談山神社 |
昨日の雨もどうにか上がり
時折薄日が差し込む朝となった。 8時半、上空にはまだまだ厚い雲があるが、葛城の向こうには青空がのぞき次第に天気が回復する兆しを見せはじめる。 雨が降ったら降ったとき、そう決め込んで ペダルをこぎはじめる。 風はまだまだ冷たく 初春を思わせるようだ。指切りのグラブでは いっそう寒さを感じてしまう。いつものように田園風景の中 小高い丘を越え 飛鳥駅前へと向かう。 駅前ののペンションの前の桜も葉桜の様相を見せはじめている。 駅前から橘寺へと向かう。 橘寺の脇を抜けると風に桜の花びらが舞い さながら雪が降っているようだ。時間が早いせいか、寒さのせいか人が思ったより少ない様に感じていたが よく見ると カメラを構えた人達や、修学旅行なのか制服でレンタサイクルに乗っている 学生、女子大生かOLと思われる 若い女性達、年配のご夫婦など 結構 いました。 やっぱり 春なんだなぁ、そんな風に思いながら先を目指した。途中 山あいの岡寺の塔(五重くらいかな、調べておこう)が目に入った。一度 あそこにも行ってみよう。 次は石舞台だ。石を積み重ねただけの なんだかよく分からない物。でも 回りの景色の四季折々の移り変わりが 妙に似合う。 側に立たずみ 眺めていると 古の昔、どんな気持ちでこれを作っていたのかなんて考えてしまう。 石舞台を離れ 集落へ入っていく。ここから今日の目的地 談山神社へ抜ける道路が工事されている。旧道の民家の中を登っていく。体力(脚力)の低下はこんな上り坂で一気に牙をむく。数分登るだけで 膝が重くなり 息が荒くなる。 無理は止めよう、この後 1時間弱 山道を登らなければならないのだから。 そんなことを考えながら 進むと
あぜんとする景色に出くわしてしまった。 さらに これ見よがしに旧道がくぐりぬけるところには 談山神社を模したタイル画がその反対側には石舞台を模したタイル画が作られている。 昔の静かな姿を残すべきなのか、それとも
便利さで観光客を呼ぶのか。 そんなことを考えながら
最大の難所の山道へと向かう。ここからは乗車することは全く出来ない、それより
担いで通らなければならないところもあるのだから。 寒いとはいえ春らしく 道端には今年芽吹いたことを感じさせる若々しい緑が至る所に見受けられる。 たまには こんな世界で自然の力強さを感じるのもいいものだ。 幾つかの岩場を抜け もうあとわずかで尾根に出るだろうところで 休憩。体中から湯気があがる。やっぱり 寒いんだなぁ、ふと 思ってしまった。 途中ハイカーとすれ違う。毎度のことだが
みんな驚いた顔をする。そんな中「あと500m程で楽になるよ」と
教えてくれた人がいた。
ハイカーの中には自転車が入ってくる事に抵抗を感じる人もいるので
ちょっと気が和む。 1時間ほどの山道を終え 談山神社の参道にたどり着く。しかし
思ったより桜が咲いていない!寒さのせいで開花が遅れたか?そんなことを考えながら
入山料を払う。 昨年秋は400円だったのが
500円に上がっていた。お金を払いながら桜のことを聞くと
例年なら10日頃から咲くのが今年は遅れているという。 みんな 同じような景色を狙うんだなぁと ふと考えてしまった。 あちらでパチリ、こちらでパチリとやっている内にフィルムも予定終了。 再び 自転車に乗り 帰途につく。土曜日のせいか 車が少ない道を軽快に下る、と 行きたかったのだが 予想以上に寒い! 朝 飛鳥を走っていた頃の比ではない。 体がかじかみ、震えてしまいそうな寒さ! こんなに寒くなるとは思っていなかったので 薄いジャンパーしか持っていないので きつい! 寒さに震えながら下りおえると 妙にほっとしてしまう。 車が少なかったから良かったともいえるなぁ。 これからは 再び飛鳥路を通って帰ることになるが 同じルートを避けるため甘橿の丘を回ることにする。 甘橿の丘は日本最古の寺と言われる飛鳥寺の西に位置し、飛鳥の展望台として日本書記にも登場するらしい。 その上からは 橿原神宮を越え二上山から遠く生駒などが見渡せる。また東を見ると 眼下に飛鳥寺を見ることも出来る。 また 四季折々 いろいろな木々が花を咲かせ
楽しませてくれるという。甘橿の丘を回りこむと 畑の中に
菜の花なのか 黄色の花畑が目を引いた。 色とりどりの組み合わせ、広い草原でくつろぐアベック。 寒さに震え、山道で苦労もしたけど うららかな春の一日だった。 |